単なる相談役、兄貴分というだけでもダメだと思うけどね、コーチともなると。
ただまぁ、記事自体はなかなか興味深い。
最近のカープでいうと中田かなぁ…今村も大瀬良も誰かさんの時代に酷使されてさ。
ホント勝ち試合だけじゃなく競った試合はリードしていようがいまいがほとんど登板だったし…
1軍枠を今の28から32が良いが、せめて30にでも増やすことが出来れば、中継ぎの補充が
出来るかもしれないけど、こういう時って意外と代打陣の補充が目立つからな(^^;)
指導者が選手を故障させる!? “便利屋”的な投手起用で陥りやすい悪循環
ベースボールチャンネル 5月27日(金)8時0分配信
どんな場面でも投げ続けた結果…… 長いペナントレースで、選手のケガや故障は避けられない。トレーニングやコンディショニングの分野を専門家が担うようになった昨今、選手たちのプレー環境は飛躍的に整備されているが、それでも故障者がゼロというわけにはいかない。場合によってはチームの順位をも左右するゆえ、どの球団の首脳陣も最大の注意を払っている選手のコンディショニングに関して、中日ドラゴンズの落合博満GMから興味深い話を聞いた。
「故障の原因を指導者が作ってしまうことがある。実は、このケースの故障が最も多いと言っても過言ではないんだけれど、それを自覚している指導者は意外と少ないんだ」
指導者が選手を故障させる!? 中堅クラスの投手を例にした落合GMの説明はこうだ。
中継ぎとして実績を上げ、年俸も大幅にアップした20代後半の投手をイメージしてほしい。やる気満々でシーズンを迎えたところ、投手コーチからこんな言葉をかけられる。
「監督は、今季は勝ちゲームの時にしかおまえを使わないと言っている。しんどい登板が続くと思うが頑張ってくれ」
そうしてペナントレースが開幕したが、投打の歯車が今ひとつ噛み合わず、チームはいきなり借金(負け越し)生活を強いられてしまう。そんな中で、この投手も勝ちゲームだけではなく、同点、あるいは僅差でリードを許している場面でも起用される。
はじめのうちは「チームの状態もきっとよくなるはずだから、それまでは元気な自分が頑張ろう」と考え、どんな場面でも精一杯の投球を続ける。次第にチームの成績も上向いてきたが、なかなか起用法は定まらない。ただ、投げてナンボのプロの世界だ。あまり疑問に感じることはなく、マウンドでは力投を見せていた。
ところが、逆襲に転じて上位争いに加わるようになっても、この投手は“便利屋”的な起用ばかりされる。試合数の半分以上に登板する中で、先発投手が序盤に崩れた際にロング・リリーフを命じられ、さすがに「ここも俺かよ」と悶々とした気持ちでマウンドに立つと、肩にピリッと痛みが走る。そのうちに腕も振れなくなり、ストレートが走らなくなって打ち込まれる。不安になってトレーナーに診てもらうと、肩には炎症が起きていた。ほどなく、一軍登録を抹消される。
この故障の原因は何か。
「なぜ、自分がこの場面で投げなきゃいけないんだ」という気持ちで登板したことで、つい余分な力が入ったり、体の使い方が普段と違ってしまったこと。
そう語った落合GMは続ける。
「プロ野球の世界で、自分の身の回りに起きたことは、余程のことでない限りは自己責任だ。この場合も、故障した投手自身の責任がゼロではない。しかし、勝ちゲームしか使わないと監督に代わって手形を切っておきながら、そういう起用をしていないのに何の説明もしてやらなかったコーチの責任も大きいと思う」
最終的な起用法を決めるのは監督である。だからこそ、投手コーチは、なぜそういう使い方をしているのか説明してやらなければならない。そして、その投手が納得して登板できる環境を整えるべきなのだ。
「先に『今は我慢してくれ』などと言葉をかけ、精神的な孤独感から解き放ってやるか。不安や不満を抱えていると感じたら、それを吐き出させてストレスを軽減してやるか。その投手の言動や行動、性格に合わせて適切な接し方をしてやるべきだろう。見て見ぬふりをしたり、『どんな起用でも結果を残せ』と叱責してしまうのは最悪のパターン」
コーチの仕事とは、やるべきことを怠ったり、甘やかしたりするのは論外という前提の上で、いかに選手に気持ちよくプレーさせられるかどうか。落合GMは監督だった時から、そうやってコーチの教育にも腐心してきた。スタンドから声援を送るファンには見えない部分でも、人間同士の築く組織力がペナントレースでものを言うと考えているからだ。