でも、染めようとは思わないな。
正直、染色作業自体が面倒というか鬱陶しい。
どうせなら藤本義一氏くらいの白さを目指したいわ…量では既に負けているので(自爆!)
産経新聞 3月2日(水)8時5分配信
白髪を黒く染めたり、黒髪を明るくするヘアカラー剤で起きるアレルギーなど皮膚障害の事例が消費者庁に報告されている。一度症状が表れると使う度に重症化することもある。同庁は「異常を感じたら使用をやめ、医療機関を受診して」と注意喚起している。(中井なつみ)
◆顔が腫れ上がる
「顔が赤く腫れ上がった」。東京都内の50代の女性は、髪を染めた翌日、顔の変化に気付いた。数年前から髪を染めるとかゆみなどの症状があったが、市販薬で症状が落ち着くため、染毛は続けていた。しかし、この時は違っていた。顔が大きく腫れ、目も開けられないほどだった。慌てて病院を受診。ヘアカラー剤によるアレルギーと診断された。「まさかアレルギーとは思わなかった」と振り返る。
多くのアレルギー患者を診察する東邦大医療センター大森病院(東京都大田区)の関東裕美教授によると、ヘアカラー剤に含まれる成分、パラフェニレンジアミン(PPD)でアレルギー反応が起きやすいという。PPDは、成分を毛髪の内部にまで浸透させ、黒褐色の色素を分解しながら染毛する働きがある。カラーの色持ちがよくなるため、広く使われている。
「頭皮に傷口があると、成分が皮膚に浸透してアレルギーが起きやすくなる」と関東教授。主な症状は皮膚の痛みやかゆみで、染毛した翌日以降に出ることが多い。重症化するとステロイド剤の内服や塗り薬での治療のほか、点滴治療のために入院が必要になることもある。
◆5年で1千件超
消費者安全調査委員会は昨年10月、ヘアカラー剤で起きるアレルギーなどの皮膚障害に関する事故報告書を公表した。消費者庁には平成26年度までの5年間で1千件超の被害相談事例が寄せられ、うち約170件は1カ月以上の重症だった。髪が抜け落ちたり、耳や指先など広範囲に炎症が広がったりするケースもあった。同庁は「アレルギーを起こしやすいPPDは、代替が困難な成分。製品改良でリスクを減らすことができないため、消費者に正しい知識を身につけてほしい」と呼びかけている。
関東教授によると、軽い症状が出ているにもかかわらず使い続け、重症化させてしまう人が多く、「薬で症状が治まったからといって使用を継続するのは危険」と指摘する。
使い続けると全身に炎症が広がったり、似た構造の他の物質にも反応して化粧品に含まれる防腐剤や美白剤などでも症状が出るようになったりする。また、子供の頃から使って回数が増えると、アレルギーになるリスクが高まる。
関東教授は「異常を感じたら早めに医療機関を受診し、どの物質に反応しているのかを調べる検査を受けて」と呼びかける。
◆セルフテストを
アレルギーを予防するためには、使用前に薬剤を皮膚に塗って反応するかどうかを調べるセルフテストが有効。メーカーなどで作る日本ヘアカラー工業会は、手順をインターネットで公開している。
染毛する48時間前に使用する染毛剤の一部を腕の内側などに塗って赤みやかぶれが出ないかを調べる。体質の変化で突然発症することもあるため、毎回行う。同会は「美容室でも自宅でもアレルギーの危険性は同じ。面倒でもテストを省かないで」としている。
■アレルギーの危険 3割が「知らない」
自宅で気軽に行えるなどヘアカラーによる染毛が身近になる一方、アレルギーの危険を正しく認識している人は多くはない。
消費者庁が昨年1~2月、毛染め経験のある全国の15~80歳の男女3000人を対象に行った調査では、ヘアカラー剤によるアレルギーの危険性を「知らない」と答えた人は32%だった。アレルギーなどの皮膚障害が出た場合、「別の商品にすれば改善されると思う」と答えた人は56.5%に上った。