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Channel: 灰皿猫の日々是放言暴言ブログ~難癖・厭味が怖くてブログが書けるか!!~
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ヤクルトな話。勝者になる理由はちゃんとある

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広島ブログ




球団に対しては不満を感じている一介のカープファンとして、「大瀬良落涙Tシャツ」を作れとカープ球団の
“カネ至上主義”を当てこすった1コマ漫画を描いた「やく」氏とニッカンスポーツの判断は笑えるし、こういう
ユーモアは好きであり、不買運動には協力せずにこれからも読むつもりの灰皿猫です、こんにちは。




  4位に終わったチームに、そういう繋がりや裏方の拡充強化はあったのかな?
ファンの前でプレーするのは選手達だが、彼らを支える裏方がバックアップしてくれるから戦えるわけで、
どれだけのバックアップがあったかどうかといえば、結果を見る限りでは疑問符が付くんよねぇ…カープは。
まぁ終わったことだけどね。








ヤクルト優勝秘話。最下位チームを支えた「裏方たちの献身力」

webスポルティーバ 11月5日(木)14時40分配信

 今シーズン、大混戦を極めたセ・リーグを勝ち抜いたのは、昨年まで2年連続最下位に沈んでいたヤクルトだった。真中満新監督のもと、チームは昨年より16個の白星を上積みした。その要因は、試合ごとに成長していった選手たちの活躍はもちろん、この若いチームを献身的にサポートした”裏方たち”の存在も忘れることができない。

 投手陣を牽引した石川雅規は、日本シリーズの最中、こう語っていた。

「僕ら選手たちだけで試合に挑むことはできません。裏方さん。ユニフォームを着ている方、着ていない方、トレーナーもマネージャーも含めて、誰ひとり欠けてもこの優勝はなかったと思います。去年、一昨年と最下位でしたが、負けた後は励ましてくれて、毎日変わらず僕らを後押ししてくれました。その方々のためにも優勝したかったですし、少しは恩返しできたなかって思います」

 今シーズン開幕すると、投手陣は一時期、チーム防御率1点台と昨年とは見違えるピッチングを見せた。その頃、高津臣吾投手コーチにヤクルト投手陣がこの先やるべきことについて質問すると、「とにかく健康管理です」と即答した。これまで故障者続出のイメージが強いヤクルトだったが、今年は大きな故障者が出ることなくシーズンを乗り切った。

 石川は「コンディショニングコーチのおかげで状態がいい」という言葉を、シーズン中、何度も口にしていた。

「僕らのコンディショニングにすごく気を遣っていただけました。小さな気づきもしてくれて、だからこそ、登板数が多くなった中継ぎ陣も大きなケガなくここまで来られたのだと思います。今年、橘内(基純)さんが来て、いい結果を残すことができましたが、去年いた(コンディショニング担当の)菊地大祐や、歴代携わってきたコーチたちの下地があってのことなので、そういう方たちにも感謝しています」

 橘内トレーナーは、ヤクルト投手陣に「ケガなく1年を過ごしてもらう」ことを大きなテーマに掲げ、練習に取り組んできた。
 
「ケガの要因はいろいろありますが、疲労が残った状態で無理して投げると、ストレスがたまってケガにつながります。まずは、それを減らしていこうと。そして、シーズンの最初から最後まで、いかに体力を保ってパフォーマンスを発揮できるかに重点を置きました。もちろん、全員が同じ練習メニューをするのではなく、個々の課題に合わせ、本人と僕、さらに監督やコーチからの意見を参考に、選手と十分に話し合ってやってきました」

 ヤクルトは今シーズンから、コーチ、投手、野手、裏方が集まっての全体ミーティングを導入した。それは橘内トレーナーにとっても貴重な時間となった。

「チームのミーティングに参加することで、選手やコーチたちの考えを知ることができましたし、僕の練習のコンセプトをみんなに伝えられるいい機会でした」

 しかし、春先は好調だった投手陣だが、徐々に調子を落とし、5月には9連敗を喫することになる。

「勝負どころの8月を考えて、春先から徐々に負荷を強くしていくメニューにしていたのですが、あの9連敗で見直すべきかどうか考えました。でも、先々のことを考えて計画通りにしようと。結果、9月に盛り返すことができたので、うまくはまったと思います」 また、今シーズンのヤクルトを語る上で外せないのがリリーフ陣だ。本拠地・神宮球場はブルペンがファウルグラウンドにあり、肩慣らしを始める投手たちの姿は自信に満ち溢れ、見る側にとってはなんとも頼もしい存在だった。試合中、彼らの投球練習の球を受け続けたのは、江花正直ブルペン捕手と、大塚淳ブルペン捕手のふたりだった。

 江花ブルペン捕手に、今シーズンのブルペン陣について聞くと、「オンとオフの切り替えがよかった」と言い、こう続けた。

「去年まではブルペンで肩を2回つくっていたのですが、今年は1回でした。だから、ピッチャーはそれまでじつにリラックスしていましたし、目標とする『失点しても最小失点で抑える』『リードは守り切る』への意識の高さを感じました。今年のブルペンを語るなら、ロマン、オンドルセク、トニー(バーネット)の3人ですよね。彼らが本当にいい関係を築いてくれました。去年までは、ロマンは先発だったので、ブルペンで英語を話すのはトニーひとりでしたけど、今年は話し相手がいた。それにトニーは、メジャーで実績のあるオンドルセクが入ったことで刺激を受けたと思います。今年は2月1日に初めてトニーの球を受けたのですが、すごいボールを投げていましたから。『クローザーはオレだ!』というトニーの迫力と覚悟が伝わってきました」

 江花ブルペン捕手は、もちろん日本シリーズでもチームの一員として戦った。

「気持ちはいつもと変わりないですよ。ただ、このメンバーで戦うのはあとわずかですからね。来年、また同じメンバーで戦えるかはわからない。そういう意味で、これから受ける一球一球が、そのピッチャーと僕にとって、最後の一球になるかもしれない。一球一球を噛みしめて受けたいですね」

 そしてトニーは、シリーズ終了後、念願だったメジャーへポスティングによる移籍を目指すことを表明した。江花ブルペン捕手にとっては、日本シリーズ第5戦が、トニーのボールを受ける最後の機会となってしまった。

 今シーズンのヤクルトを見ていると、「チームがひとつになっているな」と何度も感じた。選手の早出練習に付き合うコーチや裏方たちを見て、特に強く思ったものだった。選手の練習パートナーはだいたい決まっていて、畠山和洋には村田正幸用具担当がボールを投げていた。

「今年は用具担当ですけど、去年まではバッティングピッチャーをしていたのでね。時間さえあれば、ユニフォームは着ていないけど、喜んでお手伝いしますよ。畠山には『投げてほしい』と頼まれてね。選手が気持ちよくゲームに入れるようにするのが僕たちの仕事ですから。やっぱり、『ありがとうございます』って言ってもらえると、やった甲斐があったなと思いますね」

 乱橋幸仁バッティング投手は、早出練習と試合前の全体練習でも投げるのだから、1日に相当な数のボールを投げることになる。

「早出練習はどのチームでもやっていて、それがどれだけ効果的なのかわかりませんが、うちの選手は間違いなく結果となって表れていると思います。(川端)慎吾は緩いボールを打つショートゲーム、山田(哲人)はチーフ打撃コーチの杉村(繁)さんとのティーバッティングでそれを実現している」 乱橋バッティング投手は、現役時代を含め、今年で優勝は6回目だという。

「川端、山田、畠山が打撃タイトルを獲りましたが、今年は投手陣が良かったですよね。この2年、成績が悪くてピッチャーたちはいろいろ考えることもあったと思うんです。その悔しさが生きたと思います。秋吉(亮)も厳しい場面で投げて経験を積んで成長した。去年は、7~9回で何度も試合を落としたけど、今年はそこで粘ることができた。捕手の中村(悠平)も、去年『何で打たれたのか』を考えて、今年はピッチャーから信頼を得たように見えました。マウンドで首を振られることが減りましたから。

 90年代のチームは池山(隆寛)さん、古田(敦也)さん、広澤(克実)さんとスター選手がいて、完成されていましたが、今年は山田も慎吾も真のスターになろうとしている最中だし、まだまだ発展途上。これから伸びるのか、落ちるのかは、本人たちの努力次第だと思います。僕らはサポートをしっかりして、彼らに気持ちよく練習してもらうだけです」

 また杉村コーチは、「常々、うちのスコアラー陣は優秀だと話してきたけど、優勝してあらためて感謝の気持ちが強くなりました」と言った。

「スコアラーって、ひとりで行動する孤独な仕事なんですよ。雨が降ろうが風が吹こうが、暑かろうが寒かろうが、バックネット裏に座って試合を見続けなければならない。試合が終われば夜遅くまでデータを分析する。オレはスコアラーの経験はないけど、その大変さは見ているとわかる。スコアラーだけでなく、日の当たらない場所で働く彼らの苦労が、優勝で少しは報われたかと思うと、本当にうれしいよね」

 そう語る杉村コーチも、早出練習には欠かさず姿を見せ、山田、川端、畠山らにトスを上げ続けた。

「1日に300球ぐらいトスを上げて、それが143試合だから何球上げたのかな(笑)」

 今シーズンのヤクルトには「勝つことの素晴らしさ」と「チームスポーツの素晴らしさ」を教えてもらった。ただ、日本シリーズに敗れ、ソフトバンクの工藤公康監督の胴上げを目にして、ベンチの中から力の抜けたような表情を浮かべる選手やコーチ、裏方たちを見ると、「負けたら悔しさしか残らない」ということも教えられた。


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