シーズンで3割前後打つ打者が、2割4分しか打てなかったカープ戦が無くなることで確かに打率の向上は
期待できるかもしれない。
もっとも、年齢的な衰えと「それじゃ対中日戦でどれほど打てるか?」という不安はあるのだが、恐らく怪我など
無い限りは間違いなく1軍スタメンは確実視されるから、開幕戦から“当れば”面白いが…
夕刊フジ 1月9日(土)16時56分配信
【プロ野球実況中継】
明けましておめでとうございます。私ごとですが、今年はスポーツアナ30年目、さらに弊社・ニッポン放送がAM1242に加えてFM93・0でもクリアにお聴きいただけるようになった節目の年。気合を入れていきます。
それにしても、ここ数年で球界の年末年始は様相が変わりました。第1に選手が休みなく体を動かしていますよね。以前は年明けに練習を再開すると「始動」っていい方をしたものですが、あまり聞かなくなりました。区切りがなくなったということなんでしょうか。
また、この時期は外国人選手の入団が続々発表されますが、こちらも様変わり。そもそも人数が飛躍的に増えました。
今年は巨人のギャレット・ジョーンズ外野手(前ヤンキース)が約3億円と高額年俸選手が何人かいるようですが、主流は同5000万円前後。いい方は悪いですが、ローリスクで多くの選手をとってアタリがあればという考えでしょうか。
外国人選手の“ハズレ”リスク回避へのもう1つのトレンドは、他球団で数字を残しながら退団した選手の獲得。ソフトバンク-阪神-ソフトバンクと渡り歩き、今季はロッテと契約したスタンリッジ投手などは典型的です。
このパターンでの注目は、中日で2014年に打率・317(セ・リーグ5位)、15年は同・292(同4位)と実績を残したルナを広島が獲得したこと。過去2年間の広島戦での打率が・243と低調だったことを考えると、苦手球団がなくなった上積みが期待できそう。
広島は昨季のチーム防御率がリーグ2位の2・92だったのに対し、同打率は・246で同5位でしたから、課題は打力のアップ。セ打撃10傑に1人もランクインしなかっただけに、起爆剤になると思うのですが…。カタカナの名前を覚えるのが苦手になっている昨今、外国人選手には長く活躍してほしい。これまた個人的な話で恐縮です。
■松本秀夫(まつもと・ひでお) 1961年7月22日生まれ、東京都出身。早大卒、85年ニッポン放送入社。スポーツ部アナウンサーとして「ショウアップナイター」の実況などを担当。2005年ロッテ優勝決定の試合での号泣実況のほか、数々の名言がある。