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Channel: 灰皿猫の日々是放言暴言ブログ~難癖・厭味が怖くてブログが書けるか!!~
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エルドレッドな話。猫は残留希望だが…

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広島ブログ


そりゃあ守備は決して上手い方じゃない。
走塁だって全力疾走は認めるが、あの体型の全力だからどうしても傍から見てるともたつき感はあるが、
人間性が良いというか真面目というかね、日本に、広島に溶け込もうという姿勢を持っているのが良い。
それに、記事にもあるが今季は一発狙いだけじゃないバッティングで存在感を見せているし、一昨日の
タイムリーだって、方向さえ左右どっちかにぶれていれば通算100号だった。
シーズンの半分しか活躍しないし、年齢や守備位置限定からそろそろという声もあるようだが、猫は本人が
希望すれば来期も残留させるべきだと思うし、仮に本人が引退を表明しても新外人用のコーチやアドバイザー、
もしくは後継スカウトとしてでも残すべきだと思っている。間違っても球団から解雇すべき人材では無い。






ひと振りで試合を決める男・エルドレッドの「カープ愛、日本愛」

 歓喜の胴上げのなか、大きな腕が緒方孝市監督を包んだ。広島を愛し、日本で成長を遂げたブラッド・エルドレッドも25年ぶりの優勝に大きく貢献したひとりだ。

 上位、下位関係なくどこからでも点を取れる今季の広島打線は「ビッグレッドマシンガン」と呼ばれ、9月13日現在、得点、打率、本塁打すべてでリーグトップを誇るなど、相手チームの脅威となった。


貴重な一発で何度もチームを救ったエルドレッド

 なかでも196センチ122キロの巨漢・エルドレッドは、ひと振りで試合の流れを変え、何度もチームに勝利をもたらした。ここまでチームトップの本塁打数は鈴木誠也だが、エルドレッドが相手に与える威圧感は特別だ。

 今季はただ振り回すだけのバッティングではなく、チームのコンセプトだった”つなぎの野球”にも対応できることを証明してみせた。これまでの4番ではなく、5番や6番で起用されることが増え、新加入した同僚ルナからの影響も少なくない。

 対戦相手の執拗なマークも、前半戦はものともしなかった。チームの方針に合わせることで、簡単に打ち取られる打席は極端に減り、逆方向に打ち返すなど、30代半ばにして打撃の幅が広がった。

 6月に右太ももの裏を痛めて離脱するまで、長打だけなくヒットを量産し、本塁打と安打数でチーム二冠だった。

「いいスイングができている。投手がどう攻めてくるのか、理解しながら打席に入れている」

 日本人投手のデータ、配球パターンはしっかりと頭のなかにある。

 エルドレッドはアメリカでの実績はほとんどない。だが、2012年のシーズン途中に日本にやって来て、才能を一気に開花させた。14年には本塁打王のタイトルを獲得。今季はルナとプライディが新加入し、開幕一軍は難しい状況だったが、オープン戦で打ちまくり、実力でレギュラーの座を奪い取った。

 広島の外国人選手として、ライトル、ギャレットに次ぐ史上3人目となる通算100本塁打も目前で、間違いなく最強助っ人のひとりに挙げられる選手だ。

 今季で来日5年目。すっかり日本に慣れ親しみ、チームメイトはエルドレッドについて「日本人のようだ」と口を揃える。守備の際の指示やチームメイトをいじるときは、いつも日本語。試合前に監督が「元気?」と声をかけると、「カラゲンキ」と答え、「よく知っているなぁ」と驚かせたこともあった。

 街のなかでは”ママチャリ”を乗りこなし、遠征先では通訳を伴わずひとりで散策に出かける。そして長女はこの春、広島の小学校に入学し、母のシンディさんも昨年8月23日の巨人戦でホームランガールを務めるなど、エルドレッド同様、家族も広島を愛している。

 また、エルドレッドは巨漢でありながら全力疾走を心がけ、広島野球の伝統でもある「次の塁を狙う走塁」が自然とできている。河田雄祐外野守備・走塁コーチも「何も言わなくてもやってくれる。もともと、そういうものを持っているのだろう。その姿勢は本当にありがたい」と語っていた。

 緒方孝市監督との付き合いも5年目となり、強い信頼関係を築いている。

「(緒方監督は)僕のことはすべて知ってくれている。いいときも、悪いときも……。そのメカニックね」

 当たりが止まっても辛抱強く起用し続け、エルドレッドも監督の期待に自慢の一発で応えてきた。

 日本での成功の裏には、日本を愛する姿勢だけでなく、首脳陣の指導に対して熱心に耳を傾ける素直さがある。ときには通訳に打撃の相談をすることもあった。在籍年数を重ねることで、責任感も増してきた。チームを思う気持ちは、日本人並み、いやそれ以上と言っても過言ではない。

 夏場、右太もも裏の故障が癒えても、外国人枠の影響ですぐに一軍昇格とはならなかった。それでも冷静に現実を受け止め、腐ることなく目の前の練習に取り組んだ。また、日本人の若手選手にバッティング指導も行なっていた。堂林翔太もそのひとり。「バットの出し方、角度などを教えてもらった」とエルドレッドの助言に感謝した。

 好調だった打線が8月に入り一時期停滞すると、緒方監督は満を持してルナとエルドレッドを入れ替えた。8月14日のDeNA戦、復帰初戦で三振、三振、本塁打、三振とエルドレッドを象徴するかのような結果に終わった。だが、その1本が決勝点となり、チームを勝利に導いた。

「自分はパワーヒッター。打線のなかにいると、こういうことが起きる」と胸を張った。緒方監督も「カントリー(エルドレッドの愛称)ならこういう攻撃ができる。今日はカントリーが大きな仕事をしてくれた」と手放しで喜んだ。とにかく、エルドレッドが持つ一発長打の効力は計り知れない。

 25年ぶりセ・リーグの頂点に立った広島の次なる目標は、クライマックスシリーズを勝ち上がり、32年ぶりの日本一になることだ。試合の流れ、勢いがものをいう短期決戦において、一発によって形勢が変わることは珍しくない。
 再び、広島の街を歓喜で包み込むことができるのか。広島を愛し、広島で育った大砲には、まだやるべきことが残されている。


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