最近は日本も不手際が多いからちょっと心配になってくる。
少なくとも平昌よりはマシな大会にしてくれよ、?東京都は…
演出家が突如辞任し、開会式までも大ピンチに 組織委の無為無策に「このままではB級どころかC級五輪だ」
開幕まで16カ月に迫る韓国・平昌五輪でまたも問題が浮上した。五輪で最も華やかなイベントである開・閉会式の演出家が8月30日、突如辞任を表明したのだ。総監督との確執や契約をめぐる五輪組織委員会への不信感などが原因のようだが、残された準備期間から考え、韓国メディアは「支障を来すの必至」と危機感をあらわにする。今年5月には組織委のトップが電撃辞任して混乱、6月には予算見積もりの甘さから政府に6000億ウォン(約530億円)以上も追加支援を求め、世論の激しいバッシングを受けた。そのうえ、組織委のスタッフでさえも6カ月前の出張費が支払われないお粗末さ。組織委内部からは「このままではB級じゃなく、C級大会に転落する」と危惧する声が上がるほどだ。
SBSが独自ネタとして報じた演出家の電撃辞任。8月30日に本人が辞意を表明すると韓国メディアは一斉に報じた。この演出家はFILAコリア副社長を務め、著名なファッションデザイナーでもあるチョン・グホ氏。
韓国メディアによると、総監督として昨年7月に開・閉会式の総監督に選定されたソン・スンファ氏に国際大会や大規模な公演の演出経験がないことから、文化体育観光部がチョン氏を演出家に推薦した。
ところが、この2人には因縁があった。ソン総監督は一度、チョン氏を美術監督として起用しようとしたが、チョン氏が拒否して失敗していた経緯があった。となれば、複雑な人間心理。いつしか「主導権争いが生じ」(SBS)、辞任に発展する遺恨に至ったという。
実際、韓国の伝統と文化の良さをしっかりと示すことに焦点を当てようとしたチョン氏に対し、ソン総監督は小学生でも面白く見られることを構想した。「いくら分かりやすく作るとしても、芸術的な奥深さは持つべきではないか」とチョン氏は批判した。考え方の違いによって溝は広がり、「ことごとく衝突した。とても一緒にできなかった」と明かした。
ただ、この決別で困ったことが生じた。8月初めに大統領府に報告した企画案はチョン氏のアイデアが80%も採用されていた。企画を100%表現できるのは、立案した当事者である。といって、企画を変更しようにも開催まで2年を切った現状では時間的余裕がない。SBSは「成功した演出が保障できない危機に置かれた」と批判した。
このドタバタ劇には前段があった。ソン総監督自身も開幕1000日前に適任者を選出する予定だったのが大幅に遅れ、ようやく決まった人物だった。選任時には「他にいなかったのか」などとネット上で不安視されていた。
この辞任劇の背景には、組織委とチョン氏の契約問題もあった。正式な契約を結ばなかったのだ。つまり6カ月にわたって報償が一銭も支払われず、チョン氏は中央日報に「具体的な条件は口頭で合意したが、契約を先延ばししているのでは出て行けという話ではないか」と怒りをぶちまけた。組織委としてはさまざまな仕事をこなしていることで「開・閉会式の演出に専念できるか分からなかった」と釈明するが、そんなことは採用時に分かりきっていたはず。自らの杜撰さを露呈するばかりだ。
これでは本気で五輪を成功させる気があるのか疑問が湧く。組織委は財政的な脆弱を指摘されている。SBSによると、今年2月にテスト大会として行われたアルペンスキーなどのW杯のために出張した組織委スタッフの主張費がいまだに支払われていない。額は50万~100万ウォン(約4万5000~9万円)だ。
組織委が理由として挙げたのは「現金が不足している」のみとか。組織委はスポンサー契約で8530億ウォンを確保する予定だが、昨年末で達成率は57%と低調。特に現金不足を補うために銀行の確保を目標に掲げていたが、いまだに国内外の1行も確保されていない。韓国の経済状況が芳しくないとはいえ、「組織委がそれだけ無能ということだ」とSBSは手厳しい。
組織委の予算は2兆3000億ウォンだが、3兆ウォンに膨らむことが見込まれている。今回の遺恨辞任劇で開・閉会式の予算は1000億ウォンから膨張する恐れもあり、さらに組織委に負担がのしかかる。韓国メディアは残された選択肢として、予算膨張に対する国民の批判、悪口に耐えることを受け入れるか、国際的に恥をかくか-の2つだと指摘。政府と朴槿恵大統領の高所大所に立った決断を期待するしかなくなったとした。