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Channel: 灰皿猫の日々是放言暴言ブログ~難癖・厭味が怖くてブログが書けるか!!~
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不良債権になったけど、それでもマツダ史には残る車だと思う「ユーノスコスモ」

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広島ブログ


ま、多少身贔屓なところはあるが(^^;)
不良債権、恐竜…大いに結構!
マツダのフラッグシップとしては良く出来た車でしたよ。
燃費さえ何とかなってりゃなぁ…(遠い目)






300馬力!? 最強3ローター「コスモ」はバブルが生んだ恐竜

 

 「コスモ」という車名はマツダにとって深い意味を持つ。1967年に発売した「コスモ・スポーツ」は国産初のロータリーエンジン搭載車として歴史に名を刻み、以後ロータリー車の代名詞となった。1990年4月、バブル景気の追い風に乗って「コスモ」は最強のスペシャリティカーとして復活した。
 当時、マツダは販売店の5系列化を進めていて、「コスモ」はユーノス店のトップモデルとして開発された。当時は「ソアラ3・0GT」や「フェアレディ300ZX」が最強GTカーとして君臨しており、トヨタ、日産への強い対抗心があった。
 「ユーノス・コスモ」は全長4・8メートル、全幅1・8メートルの大柄2ドアクーペだ。グラマラスな曲線のスタイルは存在感たっぷり。内装は木目パネルや本革シートをぜいたくに使った高級志向。GPSカーナビを初採用するなど、高い先進性も備えていた。
 エンジンは“お家芸”のロータリーのみ。スポーツカー「RX-7」に搭載されている2ローターに加え、ルマン24時間耐久レースで総合優勝した伝説のマシンが搭載した「3ローター」を世界で初めて採用した。
 3ローターのポテンシャルは極めて強力だ。何しろ排気量はレシプロエンジン換算で4000cc超。ジャガーやベントレーの12気筒エンジンのように低速から滑らかに吹け上がる。シーケンシャルツインターボによる過給で280馬力を発生した。最高出力の自主規制がなければ300馬力オーバーだったといわれる。
 最大トルクは40キロ超。ひとたびアクセルを踏み込むと、1・6トンのボディはリアを沈ませながら猛然とダッシュを開始する。あまりの大パワーに専用クラッチの開発が間に合わず、4速AT車のみの設定となった。
 だが、ユーノス・コスモは売れなかった。理由の一つは最悪の燃費だ。カタログ値は1リットル当たり6・1キロだったが、渋滞に巻き込まれるとたちまち3キロ以下に落ち込んだという。もともとロータリー車は低速燃費が良くないとはいえ、これは悪すぎた。最上級グレードで500万円を超える価格もネックになった。
 初年度こそ年間3千台を売ったが、バブル崩壊後は1千台に低迷。いつしか「走る不良債権」と呼ばれるようになり、96年に市場から姿を消した。コスモは理想主義を貫いたマツダの傑作車だったが、悲運の“恐竜”となってしまった。
 昨年秋の東京モーターショー。会場でハイブリッド車や電気自動車が話題を集める中、異彩を放っていたコンセプトカーがあった。ロングノーズにショートデッキ、流麗で生命力あふれるプロポーションのFR2座クーペ「RX-VISION」だ。マツダはその心臓に次世代ロータリーエンジンを想定。「開発は進行中」とアピールした。
 マツダの夢が本当に実現するか分からない。ただ、ロータリーエンジンの開発を忍耐強く続け、今なお挑戦する姿勢に敬意を表したい。

 ユーノス・コスモ20Bタイプ-E
 ■エンジン 水冷直列3ローター ツインターボ 654cc×3 280馬力
 ■ボディ 全長4815×全幅1795×全高1305ミリ

 


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